法然院サンガ: 225

法然院サンガからのご案内

N-0225-J

平成23年 9月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 まだ本堂の阿弥陀如来像前の須弥壇(しゅみだん)上には木槿(むくげ)の花が並んでおりますが、庭では秋海棠(しゅうかいどう)の花が咲き始め、秋の気配も感じられます。皆様方にはいかがお過ごしでいらっしゃいますか? 残暑お見舞い申し上げます。まだ暑さ厳しき候でございますが、下記の通りご参詣をお待ち申し上げております。ご自愛の程を念じ上げます。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。被災地では、御遺体が発見されない、御遺体の身元が確認できない、死後被曝で永久に御遺体を収容できない、墓が建てられないなどの非常事態が続いておりますが、正にこのような時こそ、阿弥陀佛は震災で他界された方々や犬・猫・牛・水族館の魚たちなど、生きとし生けるものを極楽にお迎え下さり、成佛へとお導き下さっていることを『南無阿弥陀佛』を唱えつつ信心していただきたく存じております。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。合掌。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 阿満利麿先生の新著が、同時に出揃いました。当院でも取り扱っております。ご一読をお薦めいたします。

・「法然入門〜仏教界最大の革命者〜」
  (ちくま新書) 700円

   私に誤りはなく、私の価値観は絶対だ
   愚かな人間のための唯一の仏教とは

・「行動する仏教〜法然・親鸞の教えを受けつぐ〜」
  (ちくま学芸文庫) 1000円

   自分も社会も変えられる


「鷲田清一著『わかりやすいは わかりにくい?〜臨床哲学講座〜』を読む」
最終回
第13章 わかりやすいはわかりにくい?
〜全篇を振り返って〜

 9月 1日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

主宰:梶田真章

参加料 志納
(初めての方はテキスト代として700円が必要です)


「“ときのあとさき”mama!milk 演奏会」

 9月3日(土)

午後5時45分(午後5時開場)

於 方丈

出演:生駒祐子(アコーディオン)、清水恒輔(コントラバス)

参加料 3000円〔お茶券付〕、中学生以下 無料

ご予約・お問い合わせ
E-mail: HYPERLINK "mailto:atosaki@idolatry.name" atosaki@idolatry.name、
Tel.090-3651-9235

ご予約は8月3日から上記にて承ります。

インターネット予約  HYPERLINK "http://www.asahi-culture.co.jp" http://www.asahi-culture.co.jp


 「東日本大震災復興支援企画 第2回イーハトーブ・プロジェクト in 京都」

 9月4日(日)

午後6時(午後5時半開場)

於 本堂

「能『光の素足』今ここに賢治がいる」

能楽らいぶ:中所宜夫(観世流シテ方)

対談:中所宜夫 × 浜垣誠司

参加費 2000円(被災地への義援金となります)

ご参加のお申し込みはアートステージ567
Tel.075-256-3759、正午〜午後6時(月曜休)


「東北関東大震災 物故衆生 月忌(がっき) 追悼法要」

9月11日(日)

午後2時

参加 志納

於 本堂

地震発生から半年。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は被災者支援のため、「遠野まごころネット」へ寄付させていただきます。 合掌


「第28回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『正信偈』(親鸞聖人作)を読む その3

 9月11日(日)

午後3時〜6時

於 本坊、法然院森のセンター

  午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)

              本堂にて念佛を唱えます。

  午後3時半〜6時    講話会 

              書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
              後半は対話によって深めます。

  有縁の皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げております。

                                   合掌  梶田真章

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。


「『親鸞』(阿満利麿 著 ちくま新書)を読む」 第5回

 9月15日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

講師:梶田真章  参加料 志納(テキストをお持ちでない方は、別に700円が必要です。)

阿満先生の御著書の中でも御一読を特にお薦めしたい本です。ご一緒に読んでまいりましょう。


「第67回遊心会『三重県の古刹、専修寺と新大仏寺を訪ねて』」

9月16日(金)

 7月20日に実施を計画いたしましたが、台風接近のため、中止いたしました。

 再度、計画いたしましたのでご参加賜われば幸いでございます。

 今回は三重県の寺院に参拝し、念佛を唱えます。               合掌

(1)集合場所・集合時刻   (1)午前7時半 市営銀閣寺駐車場
              (2)午前8時  JR京都駅八条口 バスプール前

(2)参加費          10,000円(参拝志納料・昼食代・貸切バス代)
               *事前の御納付は不要です。当日、集めます。
               *昼食は津市内のホテルのレストランにて。
               *午後6時半頃、京都駅八条口に帰着予定。

(3)参拝寺院

●専修寺(せんじゅじ):津市。真宗高田派本山。1225年に親鸞聖人が現在の栃木県真岡市高田の地に建立し、高弟の真仏が継ぎ、1465年に10世の真慧がここに移建。如来堂、御影堂などの大伽藍が立ち並んでいる。

●新大仏寺:伊賀市。真言宗智山派。東大寺七別所の一つ。1202年、開創。開山は東大寺再興の勧進職を務めた俊乗坊重源上人。廬舎那仏像(元は阿弥陀如来像)を安置。

(4)ご参加のお申し込み

9月11日(日)までに、葉書、電話、ファックス、E-mailにて法然院へ、参加者名、代表者の電話番号、 集合場所をお知らせ下さい。定員は40名です。先着順に受付し、満席になり次第、締め切ります。


「桂 塩鯛 第16回 法然院 落語の宴」

 9月19日(月・祝)

午後2時(1時半開場)

於 本堂

出演


     桂 塩鯛         『時の氏神』(小佐田定雄 作)、『愛宕山』

     桂 わかば        『片棒』

     桂 吉の丞        『千早ふる』

参加料  前売 2500円  当日 3000円

ご予約は法然院サンガまで

インターネットからのご予約は桂 塩鯛 師匠のホームページまで http://www.shiodai.com


「彼岸会のこころ〜佛教各宗派入門〜」

9月23日(金・祝)

午後1時半〜3時半

講師:梶田真章

参加料 志納

於 本坊

彼岸会の意味は? 各宗派が説く悟りへの道についてお話させていただきます。


「対話『佛檀・お墓・戒名について』」

 9月25日(日)

午後1時半〜3時

講師:梶田真章

参加 志納

於 本坊

佛檀・お墓・戒名に関する疑問点にお答えしたいと思います。

どうぞご質問下さい。


「第174回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 9月26日(月)

午後3時〜5時45分

参加志納

於 本坊

ご予約不要です。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部  午後3時   〜 3時半      おつとめ
                       本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部  午後3時半  〜 4時半      おはなし      
                       「ご質問に答えて」      梶田真章

第3部  午後4時45分〜 5時45分    浪曲:春野恵子さん
                       曲師(三味線):
                       一風亭初月(いっぷうていはづき)さん

春野恵子


東京大学教育学部卒業。2003年、二代目春野百合子に入門。2006年、浪曲初舞台。2007年『新星浪曲☆新宣組』を結成。同年、東京の玉川奈々福プロデュースの下で『浪曲乙女組!』を結成、東西で活動中。


「風の集い」SOHO禅(観音禅・感謝念佛)

10月 2日(日)

午後3時〜6時頃(午後2時半開場)

於 本坊

主宰:町田宗鳳(そうほう)先生〔広島大学大学院総合科学研究科教授〕

参加料   一般 1500円  学生 1000円

法然院サンガまでご予約下さい。


「室内楽の夕べ〜ヴァイオリンとチェロの二重奏を楽しむ〜」

10月 3日(月)

午後7時半(午後7時開場)

於 本坊

出演


          ヴァイオリン:   泉原隆志(いずはら たかし)   

          チェロ:      上森 祥平(うわもり しょうへい)

プログラム


          コダーイ      ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲

          オネゲル      ソナチネ ホ短調

          ラヴェル      ヴァイオリンとチェロのためのソナタ

          ヘンデル      パッサカリア

参加料  ご予約 2000円  当日 2500円 (ご予約は法然院サンガまで)

ご予約で満席の場合、当日券はございません。


「第23回お寺で楽しく考古学『古墳と寺院〜なぜ古墳は消えたのか〜』」

10月 5日(水)

午後7時〜9時

講師:佐古和枝(関西外国語大学教授)

於 本坊

佛教が伝わり、寺が建立されたので次第に古墳は消えてゆくのか?

今回も興味深いお話が聞けそうです。

参加料 1000円

事前のお申し込みは不要です。当日受付にてお納め下さい


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
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