法然院サンガ: 229

法然院サンガからのご案内

N-0229-J

平成23年11月19日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内には秋明菊(しゅうめいぎく)〔貴船菊〕や石蕗(つわぶき)が咲き、本堂の阿弥陀如来像前の須弥壇(しゅみだん)上には菊の花が並び、境内は秋本番です。紅葉の見頃は11月25日〜30日頃でしょうか?

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。被災地では、御遺体が発見されない、御遺体の身元が確認できない、死後被曝で永久に御遺体を収容できない、墓が建てられないなどの非常事態が続いておりますが、正にこのような時こそ、阿弥陀佛は震災で他界された方々や犬・猫・牛・水族館の魚たちなど、生きとし生けるものを極楽にお迎え下さり、成佛へとお導き下さっていることを『南無阿弥陀佛』を唱えつつ信心していただきたく存じております。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。合掌。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして27年余り、この間の想いを、同人誌『連続無窮』の第10号(1200円)に、また3月11日の大地震以降半年間の想いを、同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。
                          合掌 梶田真章


『特別展 法然と親鸞 ゆかりの名宝』
鎌倉の巨星ふたつ。800年ぶりの再会

10月25日(火)〜12月4日(日)

午前9時半〜午後5時

(金曜日は午後8時まで、月曜日は休館)

参加無料

於 東京国立博物館 平成館(上野公園)

入場料  一般  当日 1500円  前売 1300円

この展覧会には当院から、法然上人の主著である『選択本願念佛集』の現存最古の刊本である
『延応本』を出品いたします。


「江波太郎 オカリナコンサート in WEST 2011」

11月19日(土)

午後5時半(午後5時開場)

於 本坊

出演


江波太郎(オカリナ)、松本真昭(キーボード)、継田和広(パーカッション)

ゲスト:植田篤司、むとうさちこ(オカリナ)

参加料 前売 2000円 当日 2500円

お問い合わせ・チケットのお申し込み:Tel.090-2191-8727(高田さん)
または タローズミュージック E-mail tarosmusic_japan@yahoo.co.jp まで


第2回「悲願会(ひがんえ)」
悲願に生きる菩薩行の実践

第3報

〜一切衆生の成佛を信じ、被災者の悲しみに寄り添い、
被災地の復興に関わる決意を表し、
各々が今後の生き方や社会のしくみ作りについて考える一週間〜

11月21日(月)〜11月27日(日)

南無阿弥陀佛

3月11日(金)午後2時46分に発生した東北から関東地方にかけての太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と、地震に伴う津波による東日本大震災によって他界された方々、更には犬・猫・牛・豚・鶏・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む生きとし生けるものの成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修いたしております。当院本堂の片隅から「三陸海嘯(かいしょう)(津波のこと)横死(おうし)(不慮の死)者諸群霊」の位牌が見つかり、1896(明治29)年6月15日に発生し、21,959人の死者・行方不明者を出した明治三陸地震(マグニチュード8.2〜8.5)、あるいは1933(昭和8)年3月3日に発生し、3,064人の死者・行方不明者を出した昭和三陸地震(マグニチュード8.1)の際にも法然院では死者・行方不明者の成佛を信じるために念佛が唱えられていたことが解りました。去る5月1日(日)〜7日(土)には「悲願会」と称し、一切衆生の成佛を祈り、被災者に心を寄せ、被災地の復興にかかわる決意を表す1週間とし、法要、コンサート、茶会、慈悲市(バザー)、対話の時間などを実施いたしました。佛教における「悲願に生きる」とは一切衆生の成佛を願い、全ての生きとし生けるものに対する慈しみと悲しみの想いを表す行を実践することにあると存じます。被災者全員が大地震前の日常を取り戻されるまでには、まだまだ長い時間を要します。引き続き、被災者の哀しみに心を寄り添う想いを表すべく、11月21日(月)〜27日(日)までを第2回「悲願会」と称し、下記の通り、法要、コンサート、舞踊、茶会、街頭紙芝居、慈悲市(バザー)、美術作品の展示などを執り行います。集まったお金は現地で被災者支援をされている団体に寄付いたします。催しによりましては定員を設けておりますので、事前にご予約いただくほうが確実です。 御自身の生き方を問い直し、社会のしくみ作りについて考える機会としていただければ幸いです。友人・知人をお誘いになられ御参加下さいますよう、お待ち申し上げております。合掌
                                      梶田真章

此度の「東北関東大震災」により避難して来られている被災者を期間中、御招待申し上げますので、参加ご希望の方は法然院サンガまでご連絡下さい。

11月21日(月)

「東北関東大震災 物故衆生之霊 追悼法要」

午後1時半〜2時 

参加料 志納


「アラブ音楽 コンサート」

午後2時15分〜3時

ウード(アラブの弦楽器):常味裕司

参加料 志納


「コンサート」

午後3時10分〜4時

福原左和子(箏)、秋人(ヴォーカル、ギター)

参加料 志納


「街頭紙芝居」

午後1時〜4時の間で随時

出演 古橋理絵

参加料 志納


11月22日(火)

「コンサート」

午後1時〜1時45分

平井満美子(ソプラノ)、佐野健二(リュート)

参加料 志納


「インド舞踊と音楽」

午後2時〜3時

出演

野中ミキ(インド舞踊)、岩下洋平(シタール)、Gumi(バンスリー)、すずきなお(ヴォーカル)、
西原美樹(ハルモニウム、カルタール)、藤沢ばやん(タブラ)

参加料 志納


「コンサート」

午後3時15分〜4時

山本公成(サックス他)、山本ほしこ(リトアニア琴)

参加料 志納


「邦楽コンサート」

午後4時15分〜5時半

石川ブロス〈石川憲弘(箏・20絃箏)、石川利光(尺八)〉

参加料 1000円


11月23日(水・祝)

「茶会」

午前10時〜午後4時

一服差し上げます。

席主:新居万太

会費 1000円

被災者、避難者の方は無料です。受付にてお申し出下さい。


「コンサート」

午後2時15分〜3時

國松竜次(ギター)

『アルハンブラの思い出』他

参加料 志納


「コンサート」

午後3時10分〜4時

rimacona + polar M (うたとキーボードとギター)

参加料 志納


「対話の時間『大震災真只中の日本〜今後の社会のしくみ作りについて〜』」

午後4時15分〜6時

参加料 志納


11月24日(木)

「コンサート」

午後1時〜1時40分

藍花〜ランフォア(二胡とピアノのデュオ)

西村弥音子(二胡)、西村美由喜(ピアノ)

参加料 志納


「コンサート」

午後2時〜2時40分

友枝良平(揚琴、オカリナ)

参加料 志納


「地歌と舞の会」

午後2時50分〜4時

参加料 志納

出演

箏・三絃:伊藤志野、伊藤和子

尺八:岡田道明

舞:吉村美輝藤

演目

「春の海」、「音衣」、「尺八本曲」、舞「六段」、「茶音頭」


11月25日(金)


「コンサート」

午後2時15分〜3時

岩本みち子(尺八)、林 比路子(箏)

参加料 志納


「コンサート」

午後3時15分〜4時

阿部ひろ江(シンガーソングライター)

参加料 志納


11月26日(土)

「慈悲市(バザー)〜被災者に心を寄せて〜」

午後1時〜4時

於 庫裏玄関


「コンサート」

午後1時45分〜2時45分

松井智惠とLa萠mie(ラ・モエミ)

参加料 志納

ソプラノ:松井智惠、田中美奈子、河合清子、河原のりこ

ピアノ:西村由紀子


「第176回 善気山念佛会」

午後3時〜3時半

本堂でお経と念佛を唱えます。

参加料 志納


「法話『法然・親鸞の佛教と現代〜大震災の真只中で〜』」 

午後3時半〜4時半

梶田真章

参加料 志納


「ボサノバ・コンサート」

午後4時45分〜6時

参加料 志納

田中愛子(ヴォーカル)、Tommy(トロンボーン)、溝淵仁啓(まさし)(ギター)


11月27日(日)

「慈悲市(バザー)〜被災者に心を寄せて〜」

午前10時〜午後3時

於 庫裏玄関


「法話『悲願に生きる〜大震災の真只中で〜』」

午後2時〜3時

梶田真章

参加料 志納


「コンサート」

午後3時15分〜4時

片山旭星(きょくせい)(筑前琵琶)

参加料 志納


「クラシック コンサート」

午後4時20分〜5時半

立花礼子(ヴァイオリン)、溝淵仁啓(まさし)(ギター)

参加料 1000円


「街頭紙芝居」

午前11時半〜午後4時の間で随時

出演 古橋理絵

参加料 志納

毎日、午後1時から4時まで南書院にて「土の展示『innocence』」(栗田宏一作)をご鑑賞いただけます。


11月26日(土)、27日(日)に開く慈悲市(バザー)にご提供いただく品物を募集いたしております。

基本的に新品であればどんなものでもOKです。(食品、薬品、刃物など危険なものは不可。)

 ・陶磁器、漆器などの器類(きれいなものであれば新品でなくても可) 
 ・未使用、または1〜2回しか使っていない日用品 ・書籍(きれいなら古書でも可) 
 ・衣類は新品のもの → 前回は被災地に直接送ったものもありました。
 ・植物、盆栽 ・手作りのもの、作品。

ご提供いただける品物がございましたら11月22日(火)までに届くように法然院までお送り下さい。送り状に『慈悲市』とお書き下さい。品名も御記入下さい。ご持参いただける方は午前9時〜午後4時にお届け下さい。

11月21日〜27日の期間中、受付・準備・後片付け・慈悲市の出品物の仕分け等をお手伝いいただける方を募集いたしております。可能な方は下記までご一報下さい。

お問い合わせは全て法然院サンガまでお願いいたします。      合掌
                                法然院 梶田真章                                 

2011年 10月 28日
〒606−8422 京都市左京区鹿ケ谷御所ノ段町30 法然院内 法然院サンガ
Tel.090-1899-3689 E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp


「響秋〜俳句と音のコラボレーション〜」

11月25日(金)

午後7時開演(午後6時開場)

出演:中村ヨシミツ(作曲、ギター)、三原ミユキ(歌)

特別ゲスト:西村和子(女流俳人)

参加料:3000円

ご予約、お問い合わせ:福井泰三さん(090−5647ー5533)まで


「桂 団朝 独演会」

11月30日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎[京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側 Tel.075-221-7510]

出演


桂 鯛蔵   『開口一番』          

桂 団朝   『帯久(おびきゅう)』『風呂敷』

参加料  ご予約 1800円  当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「阿満利麿著『行動する仏教〜法然・親鸞の教えを受けつぐ〜』を読む」
第3回

12月 1日(木)

午後1時半〜3時45分 

第3章 「『エゴ』を転換する」を題材に語り合います。

於 本坊

参加料 志納 〔ご参加いただける方はテキスト(1000円)をご購入の上、事前に第3章をお読み下さい。〕


「第38回 法然院 夜の森の教室」
『東山地域でも拡大する森林被害〜ナラ枯れの現状と処方箋〜』

12月 2日(金)

午後7時〜8時半

於 本坊

お話:小林正秀(京都府森林技術センター主任研究員)先生

参加料 1000円〔高校生以下無料〕

定員 100名(満席になり次第、締め切ります。)

ご予約は当院まで


「第29回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『正信偈』(親鸞聖人作)を読む その4

12月 4日(日)

午後3時〜6時

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)

            本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半 〜 6時  講話会

            書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
            後半は対話によって深めます。

有縁の皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げております。         合掌
                                    梶田真章

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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E-mail: Byakurenja@aol.com