法然院サンガ: 235

法然院サンガからのご案内

N-0235-J

平成24年 5月 8日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 境内には藤の花が咲き、新緑の鮮やかな季節が廻ってまいりました。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から1年余りが経ちましたが、「東日本大震災から一年」という表現には違和感を覚えます。NHKが「災後社会」という言葉を用いて被災者から抗議を受けていましたが、私は、決して大震災後ではなく、大震災真只中の日本だと感じ続けています。原子力発電は、たとえ事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など、鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強いる事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。合掌。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして27年余り、この間の想いを、同人誌『連続無窮』の第10号(1200円)に、また3月11日の大地震以降半年間の想いを、同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、本年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。
                          合掌 梶田真章


「牧野光陽 木版画展」

5月 8日(火)〜13日(日)

午前10時〜午後 4時

無料

於 講堂

作家アトリエ 〒502−0803 岐阜市上土居3−9

Tel.058-294-1915


「東北関東大震災 物故衆生 月忌(がっき)追悼法要」

 5月11日(水)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から14カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は被災者支援のため、「サンガ岩手」へ寄付させていただきます。 合掌


「第14回 ちおん舎・新・染屋町寄席」

 5月11日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎[京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側

Tel.075-221-7510]

出演


笑福亭智六

「色事根問」「さらば青春の光」「コント」

桂ちょうば

「強情」「お楽しみ」

参加料:ご予約 1300円、当日 1500円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「第40回 法然院 夜の森の教室」
『人間とは何か:アウトグループという発想』

 5月12日(土)

午後7時〜9時

於 本坊

お話:京都大学霊長類研究所所長 松沢哲郎 先生

参加料 1000円

松沢先生には、2002年5月に開いた「第1回 夜の森の教室」以来、毎年お話をいただいておりますが、霊長類研究所で産まれたアユムくんももう12歳、アイ、アユムの母子を始め、チンパンジーの生活を見つめ続けて来られ、近年はゴリラやオランウータンが棲息するフィールドにも精力的に足を運ばれている先生の現在のお考えに耳を傾けて下さい。

お申し込み  法然院サンガまで電話・メール・ファックスでご予約下さい。


「第32回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『正信偈』(親鸞聖人作)を読む その7

 5月13日(日)

午後3時〜6時

午後3時  〜3時20分  念佛一会(いちえ)
              本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半 〜6時     講話会
              書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
              後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。) お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。


「『阿頼耶識(あらやしき)の発見〜よくわかる唯識(ゆいしき)入門〜』*を読む」
第5回

(*)横山紘一著・幻冬舎新書

 5月17日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は、別に750円が必要です。)

唯識とは、『西遊記』で知られる玄奘三蔵がインドから中国に伝えた佛教思想の根本。それは「人生で起こるどんな ことも、心の中の出来事にすぎない」という教えであり、執着や嫉妬、怒り、絶望、失敗はすべて心の深層部の仕業だと説く。難解な唯識思想について数多くの入門書を著されている横山先生の本を題材にご一緒に学びましょう。


「風の集い」SOHO禅〔観音禅・感謝念佛)

 5月19日(土)

午後2時〜5時頃(午後1時半開場)

於 本坊

主宰:町田宗鳳(そうほう)先生(広島大学大学院総合科学研究科教授)

参加料:一般 1500円、学生 1000円

法然院サンガまでご予約下さい。


「地唄と舞をたのしむ会」

 5月19日(土)

午後5時(午後4時半開場)

於 本坊

地唄「瀧づくし」「茶音頭」「夕顔」「山姥」

舞:吉村昂扇、吉村なを、古座岩章子

演奏:津塚美葉、菊寿満正美

参加料 2000円

お問い合わせ:吉村昂扇 Tel.080-6541-0168 URL http://kousenn.com


「藤原真理 無伴奏チェロの夕べ Vol.7」

5月20日(日)

午後6時(午後5時半開場)

於 本堂

プログラム


         バッハ/無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調 BWV1007

         バッハ/無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008

         バッハ/無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009

全自由席(座布団席・椅子席)

参加料

一般 ご予約:3500円 当日:4000円

小学生・中学生・高校生・大学生・22歳以下の勤労者 2000円

乳幼児の方はご参加いただけません。

定員 200名(満席になり次第、締め切らせていただきます。)

お申し込み:電話またはE-mailにて法然院サンガまでご予約下さい。

ファックスによるお申し込みはお受けいたしません。
ご予約で満席の場合、当日券はございませんのでご了承下さい。


「佐伯啓思著『反・幸福論』を読む」第1回

 5月24日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

「はじめに」と「第1章 サンデル教授『白熱教室』の中の幸せ」を題材に語り合います。

参加料 志納

ご参加いただける方はテキスト(740円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「あかり と ひびき 展」

 5月25日(金)〜27日(日)

午前10時〜午後4時

河上知明 + 河上真琴

無料

於 講堂

URL http://www.ne.jp/asahi/zan/mai


「青山緑水〜野の花をいける〜」

 5月25日(金)〜29日(火)

午前10時〜午後5時

無料

ご予約不要

於 南書院

布と野の花:飯森よしえ

花あしらい:乗光和美

うつわ:中野 亘


「第182回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 5月26日(土)

午後3時〜6時

参加志納

於 本坊

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部  午後3時〜3時半     おつとめ

                  本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部  午後3時半〜4時半    おはなし「自力と他力」

                  梶田真章

第3部  午後4時45分〜6時   土にまつわるおはなしと、おんがく(土笛など)

                  陶芸家:中野 亘 さん


「アメツチのウタ」

 5月27日(日)

午後6時半(午後6時開場)

演奏:えま&慧奏

参加料 3000円

於 方丈

URL http://www.yuraiworks.com

ご予約・お問い合わせ:うずら音楽舎

Tel.070-5500-1011 E-mail:uzuramusic@gmail.com URL http://sound.jp/uzura/


「朝崎郁恵『かなしゃ愛のうた』発売記念ライブ」

 6月 1日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 方丈

出演:朝崎郁恵with 城田純二・松田ari幸一・天野SHO

参加料 前売:3500円 当日:4000円

定員 150名

チケットのお申し込み  メール、FAXで受け付けています。

メール:feikaze@asazakiikue.com Fax.0422-55-3090

タイトルを「0601法然院チケット申込」として、
お名前、申込枚数、電話番号を明記の上、お送り下さい。


「佐伯啓思著『反・幸福論』を読む」第2回

 6月 7日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

「第2章『国の義を守る』という幸福の条件」を題材に語り合います。

参加料:志納

ご参加いただける方はテキスト(740円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com