法然院サンガ: 237

法然院サンガからのご案内

N-0237-J

平成24年 7月 2日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 鬱陶しい梅雨の時季ですが、境内の竹藪にはキヌガサタケが見られます。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から1年余りが経ちましたが、私は、決して大震災後ではなく、大震災真只中の日本だと感じ続けています。 原子力発電は、たとえ事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など、鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強いる事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施〔法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う 等)・無畏施(安心を与える)〕に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全につきましては、広く御寄付を募っております。御寄付をいただいた方への特典は設けておりませんが「法然院サンガ賛助会員」として登録させていただき、折々にご案内を差し上げてゆきたく存じております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。

郵便振替口座番号:01050−4−60318
加入者名:本山獅子谷法然院

 法然院をお預かりして27年余り、この間の想いを、同人誌『連続無窮』の第10号(1200円)に、また3月11日の大地震以降半年間の想いを、同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、本年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。
                          合掌 梶田真章

「企画展『こころをあらわす 線・色・形』」


 6月 3日(日)〜 9月23日(日) (休館日=毎週月曜日)

7月16日(月・祝)開館、7月17日(火)休館、
9月17日(月・祝)開館、9月18日(火)休館)


於 京都府立堂本印象美術館
京都市北区平野上柳町26−3、市バス「立命館大学前」下車すぐ
Tel.075-463-0007 開館時間 午前9時半〜午後5時〕

当院所蔵の堂本印象筆の襖絵「静風自来」「快風悦水」「雲華西来」を出品しておりますので
ご高覧下さい。

入館料:一般 500円、高校・大学生 400円、小・中学生 200円


「朝日カルチャーセンター京都公開講座」
『佛教の歴史7〜9 日本の佛教』

講師:梶田真章

7月 4日(水)、 8月 1日(水)、 9月 5日(水)

午前10時半〜正午

 7月 4日(水)  「佛教から先祖教へ〜室町時代〜」

 8月 1日(水)  「寺檀制度の確立〜江戸時代〜」 

 9月 5日(水)  「国家神道と佛教〜明治時代〜」 

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 8,190円(3回)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「佐伯啓思著『反・幸福論』を読む」 第3回

 7月 5日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

第6章〜第9章、あとがき を題材に語り合います。

参加料 志納

ご参加いただける方はテキスト(740円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「伝三F パントマイム 第三回『Mime 蜘蛛の糸』」

 7月 7日(土)

午後7時7分(午後6時開場)

原作:芥川龍之介  

脚本・演出:藤井傳三

出演:伝三F    

絵:原みる     

朗読:久保直子   

参加料:前売 3000円、当日 4000円

必ずご予約をお願いします。

Fax.0798-70-7269

PCメール:denf@guitar.ocn.ne.jp(藤井さん)


「東北関東大震災物故衆生 月忌(がっき)追悼法要」

 7月11日(水)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から16カ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は被災者支援のため、「サンガ岩手」へ寄付させていただきます。 合掌


「海の日ダンス in 法然院『エンドレス』」

 7月16日(月・祝)

午後4時半(午後4時15分開場)

於 方丈

出演 たまるダンスカンパニー

参加料 1000円

ご予約は法然院サンガまで


「朝日カルチャーセンター 朝日JTB交流文化塾 京都教室公開講座」
『お盆のこころ〜佛教のお盆、先祖教のお盆〜』

 7月18日(水)

午前10時半〜正午

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 2,940円

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「放生会(ほうじょうえ)」

 7月19日(木)

午前10時半

参加 志納

於 本堂

生命尊重の精神(不殺生戒の心)を示すため、鯉を入れた桶を本堂の縁側において法要を厳修し、鯉を池に放ちます。粗餐呈上いたします。

事前申込制:ご参加いただける方は7月15日までにご連絡下さい。


「『阿頼耶識(あらやしき)の発見〜よくわかる唯識(ゆいしき)入門〜』
(横山紘一著 幻冬舎新書)を読む」

第7回

 7月19日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は、別に750円が必要です。)

唯識とは、『西遊記』で知られる玄奘三蔵がインドから中国に伝えた佛教思想の根本。それは「人生で起こるどんなことも、心の中の出来事にすぎない」という教えであり、執着や嫉妬、怒り、絶望、失敗はすべて心の深層部の仕業だと説く。難解な唯識思想について数多くの入門書を著されている横山先生の本を題材にご一緒に学びましょう。


「むすひの杜 出合いの会 テーマ『あなたの明日(あした)』」

7月21日(土)

午後2時〜6時(午後1時半開場)

於 方丈

午後2時   山本公成コンサート             

       出演:山本公成(笛)・ほしこ(リトアニア箏)

午後3時半  田中 優 講演会              

午後5時   ともに語ろう                

田中 優


市民活動家、未来バンク事業組合理事長。地域での脱原発やリサイクル の運動を出発点に、環境、経済、平和などの、様々なNGO活動に関わる。

参加費 2500円(当日 3000円)

主催・お問い合わせ:むすひの杜 大阪府堺市南区庭代台2−4−44

Fax.072-292-4089

Tel.090-5058-8254[9:00〜15:00](豊永さん)

E-mail:musuhinomori@gmail.com


「Dupont et Dupont(デュポン エ デュポン)結成ライブ第二章」

 7月22日(日)

午後5時(午後4時半開場)

於 方丈

うた:ワサブロー

ギター:溝淵仁啓

参加料:ご予約 3700円、当日 4000円

プログラム


サンチマン、リラのワルツ、椅子、蘇州夜曲
魔笛の主題による変奏曲、アストゥリアス 他

ご予約、お問い合わせは、Tel.080-6136-4233 E-mail:wasawasajap@yahoo.co.jpまで


「朝日カルチャーセンター大阪公開講座 佛教に親しむ」
『佛教の歴史7〜9 日本の佛教』

 7月24日(火)、 8月28日(火)、 9月25日(火)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

 7月24日 「佛教から先祖教へ〜室町時代〜」

 8月28日 「寺檀制度の確立〜江戸時代〜」 

 9月25日 「国家神道と佛教〜明治時代〜」 

受講料 8,190円(3回)

於 朝日カルチャーセンター大阪

(大阪市北区中之島 朝日新聞ビル5階)

9月25日は法然院にて

お申し込みは朝日カルチャーセンター大阪(Tel.06-6222-5222)へ

インターネット予約  HYPERLINK "http://www.asahi-culture.co.jp" http://www.asahi-culture.co.jp


「第184回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 7月26日(木)

午後3時〜6時

参加志納

於 本坊

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部  午後3時〜3時半       おつとめ                

                    本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。  

第2部  午後3時半〜4時15分    おはなし                

                    「御質問に答えて」 梶田真章      

第3部  午後4時半〜6時       お寺で楽しく考古学「出雲神話の世界」  

                    お話:関西学国語大学教授 佐古 和枝さん


「第10回 善気山遊びの寺子屋〜おてらで なんか やったはる〜」

 7月27日(金)〜30日(月)

***

当日のプログラムをボランティアスタッフ〔菩薩〕として支えて下さる方を募集しています。
お手伝いいただける方は、法然院森のセンターまでご連絡下さい。

(Tel.075-752-4582 E-mail:moricent@deluxe.ocn.ne.jp)


「祈り 〜山門にて〜」

 7月27日(金)

午後4時15分〜5時半

土笛:中野 亘、竹笛:山本公成

(雨天のときは本堂で)

参加費 予約:800円 当日:1000円(中学生以下は無料)

ご予約は法然院森のセンター(Tel.075-752-4582)まで


「(ラオス×日本)人形劇ユニット“チェオボン”」
ミニ公演「ぼくらの森には」とワークショップ

 7月30日(月)

午後2時〜3時半

出演:あさぬまちずこ、ラタナコーン・インシシェンマイ

参加費:1000円(大人 2000円)

於 方丈

定員 30名(ワークショップ参加)

ご予約は法然院森のセンター[Tel.075-752-4582]まで


「真夏の音楽会 Vol.X」
『ひぐらしとそよ風と音楽と』

 7月30日(月)

午後4時15分〜6時

於 方丈

出演:溝淵 仁啓(ギター)と、その仲間たち

参加料 ご予約 800円 当日 1000円(中学生以下 無料)

ご予約は前日までに法然院森のセンター[Tel.075-752-4582]へ  


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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