法然院サンガ: 261
法然院サンガからのご案内
N-0261-J
|
法然院サンガ
南無阿弥陀佛。
廬山白蓮(ろざんびゃくれん)の花茎が伸びてまいりました。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。 昨年5月21日〜23日に「遊心会『平泉・陸中海岸 祈りの旅』」を実施し、岩手県平泉町の中尊寺と毛越寺・花巻市の宮沢賢治記念館・遠野市の遠野ふるさと村・釜石市根浜海岸・大槌町の大念寺と江岸寺・宮古市浄土ヶ浜を訪ねましたが、今年は6月16日(月)〜18日(水)に「第70回 遊心会『いわき市・南三陸町 祈りの旅』」を実施し、福島県いわき市、宮城県松島町、宮城県南三陸町などを訪ねました。いわき市では子どもたちへの放射能の影響を心配されている保護者の方と気にされていない親御さんとの間で共有できないわだかまりが広がっているようでした。宮城県の海岸沿いでは地域によって復旧のスピードに差があることを実感いたしました。津波で多数の児童や教職員が亡くなられた石巻市立大川小学校の前では車中からでしたが念佛を手向けました。その他、いわき市の願成寺阿弥陀堂(通称・白水阿弥陀堂)と阿弥陀寺、松島町の円通院、南三陸町の上山八幡宮と荒島を目前に臨む砂浜などで、東日本大震災 物故衆生 追悼の念佛を唱えました。今後も被災者・被災地に関わらせていただこうと思います。 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」〔超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです〕にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品〔菓子・果物・海苔・醤油・油など〕をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。 法然院 梶田真章 |
当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間500万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます
郵便振替口座番号:01050−4−60318
|
法然院をお預かりして29年近く、この間の想いを同人誌『連続無窮』第10号(1200円)に、一昨年3月11日の東北地方太平洋沖大地震、福島第1原子力発電所の事故以降半年間の想いを同人誌『連続無窮』第11号(1200円)に、昨年3月14日の京都水族館開業についての想いを同人誌『連続無窮』第12号(1200円)に、「黙祷」という習わしが広まっていることについての念佛者としての想いを同人誌『連続無窮』第13号(1200円)に、私の話を聞いて下さる皆様方との対話の様子について同人誌『連続無窮』第14号(1200円)に、書くことと語ることについての想いを同人誌『連続無窮』第15号(1200円)に書かせていただきました。ご一読賜れば幸いでございます。合掌 梶田真章 |
「朝日カルチャーセンター京都 公開講座 佛教で生きる」
7月 2日(水)、 8月 6日(水)、 9月 3日(水)
午前10時半〜正午
講師:梶田真章
8月 6日 「戒律と戒名について」 9月 3日 「念佛・題目・真言」 |
於 朝日カルチャーセンター京都(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)
受講料 8,424円(3回)
お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ
インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp
「姜 尚中(かんさんじゅん)著『愛国の作法』を読む」
第4回
7月 3日(木)
午後1時半〜3時45分
参加料 志納
於 本坊
第4章「愛国の作法」と「むすびにかえて」を題材に語り合います。
ご参加いただける方はテキスト(朝日新書 700円)をご購入の上、事前にお読み下さい。 |
「第13回 夷川サロン講座 佛教に親しむ『祇園祭と阿弥陀さま』」
7月 4日(金)
午後6時〜7時
講師:梶田真章
参加費 1000円
「第13回 夷川サロン寄席 桂 塩鯛 落語の宴」
7月 4日(金)
午後7時半〜9時
『ねずみ穴』 他一席
参加費 2500円
サロン講座とサロン寄席に続けて参加される方は 2500円です。
於 アートステージ567
中京区夷川通烏丸西入 コロナ堂2階
市営地下鉄「丸太町」駅(6)番出口から徒歩1分
定員35名です。
お申し込みは必ず事前にアートステージ567[Tel.075-256-3759]まで
「和の学校 こころ塾 茶美会『こころ豊かに生きる〜善人・悪人〜』」
7月 6日(日)
午後1時半開講
講師:梶田真章
講話の後は、善気山からの湧水で一服を点て合い、お過ごしいただきます。
定員:50名(お申し込み先着順)
受講料 2000円
お問い合わせ・お申し込みは、特定非営利活動法人 和の学校
Tel.050-7103-2001 E-mail:info@wanogakkou.comまで
「東北関東大震災 物故衆生 追悼法要」
7月11日(金)
午前11時
参加 志納
於 本堂
地震発生から3年3ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は福島の子どもたちの沖縄での保養プロジェクトや放射能市民測定室での甲状腺 の検診プロジェクトに取り組む「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。 |
「第27回 ちおん舎・新・染屋町寄席」
7月11日(金)
午後7時(午後6時半開場)
於 ちおん舎[京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側 Tel.075-221-7510]
桂 ちょうば 「おごろもち盗人」他 桂 ひろば 「狸の化寺」 桂 華紋 「いらちの愛宕詣り」 |
参加料:ご予約 1700円、当日 2000円
お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで
「第3回 出合いの会 テーマ:“本物”と“ニセモノ”」
7月13日(日)
午後2時〜6時(午後1時半開場)
於 方丈
午後2時〜3時 山本公成(笛)、山本ほしこ(リトアニア琴)“月ゆめ”ライブ
午後3時15分〜4時半 講演「“本物”と“ニセモノ”〜福島を風化させない〜」 鎌仲ひとみ(映像作家) 午後4時半〜5時半 出合いと分かち合い[対談と交流) 鎌仲ひとみ+山本公成+梶田真章 |
参加費 2000円(当日 2500円)
主催・お申し込み・お問い合わせ:むすひの杜
Fax.072-292-4089
Tel.090-5058-8254(豊永さん)
E-mail:musuhinomori@gmail.com
「夏の夕暮にうたう〜ソプラノとフルートで描く音の風景 II〜」
7月19日(土)
午後6時(午後5時半開場)
於 方丈
ソプラノ:菅野厚子 フルート、フラウト・トラベルソ:岡本佐紀子 チェンバロ:片上のぞみ |
参加料:2000円
全席自由
チケット取扱い・お問い合わせ:アメリカヤ楽器店
Tel.075-441-2341 E-mail sop_and_fl_concert11@yahoo.co.jp
「うたかたれ 沖縄の至宝 大城美佐子『愛唄(かなうた)』コンサート」
7月20日(日)
午後6時半(午後6時開場)
於 本堂
参加料:前売 3500円、当日 4000円
お問い合わせ先:山猫軒(新居万太)[Tel.075-721-9534]、インバ[Tel.075-791-1539]、
狂人企画[kenichi.kurata1026@gmail.com]
「『法然入門』(阿満利麿(あまとしまろ)著・ちくま新書)を読む」
第7回
7月24日(木)
午後1時半〜3時45分
於 本坊
講師:梶田真章
参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に700円が必要です。)
2年半ぶりに改めて専修念佛の元祖、法然上人の教えを学んでおります。お待ち申し上げております。梶田真章 |
「第208回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」
7月26日(土)
午後3時〜6時
ご予約不要です。
参加志納
於 本坊
第1部 午後3時 〜 3時半 おつとめ
本堂でご一緒にお経を唱えます。 第2部 午後3時半 〜 4時半 おはなし 「『大日経』『般若理趣経』〜密教とは何か〜」 梶田真章 第3部 午後4時45分〜午後5時45分 落語 出演者は調整中です。 |
「第12回 善気山遊びの寺子屋〜おてらで なんか やったはる〜」
別紙のチラシを御覧下さい。
7月27日(日)〜30日(水)
チラシの内容は、法然院森のセンターのホームページでもご覧いただけます。
http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/
当日のプログラムをボランティアスタッフ(菩薩)として支えて下さる方を募集しています。
お手伝いいただける方は、
法然院森のセンター[Tel.075-752-4582 E-mail:moricent@deluxe.ocn.ne.jp]までご連絡下さい。
「釈 徹宗 著『宗教は人を救えるのか』を読む」
第1回
8月 7日(木)
午後1時半〜3時45分
参加料 志納
於 本坊
序章「成熟社会ゆえの期待と苦悩」を題材に語り合います。ご参加いただける方はテキスト(角川SSC新書、900円)をご購入の上、事前にお読み下さい。 |
「LOTUS POSITION 公演〜全国学生邦楽フェスティバル前夜祭〜」
8月 8日(金)
午後6時(午後5時半開場)
於 庫裏玄関
小●明人(あきひと)(尺八)×堀越 彰(ドラム・パーカッション)
ゲスト
関口シンゴ(ギター) |
参加料:前売 2500円、当日 3000円、学生 2000円
ご予約・お問い合わせは小●(おばま)さん(Tel.03-3867-8303 http://bit.ly/1fXOHy2)まで
LOTUS POSITION:尺八とドラムによるDUOユニット。日本の古典音楽や伝統的な様式美をモチーフにした二人のオリジナル曲を中心に予測不可能な即興演奏で独創的な世界を創り上げている。 |
特に記載のない限り、会場は法然院です。
ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ
Tel. 090-1899-3689 Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/
お問い合わせ
〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地
TEL: 075-771-2420 FAX: 075-752-1083
E-mail: Byakurenja@aol.com