法然院サンガ: 263

法然院サンガからのご案内

N-0263-J

平成26年 9月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 朝夕は涼しくなりましたが未だ30℃を超える日もございます。残暑お見舞い申し上げます。本尊前の須弥壇上には7月、8月の2ヶ月間に亘って二十五輪の木槿(むくげ)を毎朝並べる日々が続きましたが、そろそろ菊に変わる候となりました。今夏も25輪×60日=1500輪以上の木槿を摘んだことになります。誠に勿体無い事であり、謝罪とともに感謝を申し上げます。

 8月は広島市安佐北区と安佐南区、京都府福知山市など各地で集中豪雨による土砂災害が相次ぎました。念佛を唱え、他界された方々の往生、成佛を信じるとともに被災者の皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。境内では秋海棠(しゅうかいどう)の花がそろそろ見頃を迎えそうです。9月8日(旧暦8月15日)の夜は中秋の名月ですね。次第に秋の訪れが実感できる候です。

 昨年の5月21日〜23日に「遊心会『平泉・陸中海岸 祈りの旅』」を実施し、岩手県平泉町の中尊寺と毛越寺・花巻市の宮沢賢治記念館・遠野市の遠野ふるさと村・釜石市根浜海岸・大槌町の大念寺と江岸寺・宮古市浄土ヶ浜を訪ねましたが、今年は6月16日(月)〜18日(水)に「第70回 遊心会『いわき市・南三陸町 祈りの旅』」を実施し、福島県いわき市、宮城県松島町、宮城県南三陸町などを訪ねました。いわき市では子どもたちへの放射能の影響を心配されている保護者の方と気にされていない親御さんとの間で共有できないわだかまりが広がっているようでした。宮城県の海岸沿いでは地域によって復旧のスピードに差があることを実感いたしました。津波で多数の児童や教職員が亡くなられた石巻市立大川小学校の前では車中からでしたが念佛を手向けました。その他、いわき市の願成寺阿弥陀堂(通称:白水阿弥陀堂)と阿弥陀寺、松島町の円通院、南三陸町の上山八幡宮と荒島を目前に臨む砂浜などで、東日本大震災・物故衆生・追悼の念佛を唱えました。今後も被災地に暮らされている方々との個人的な繋がりを大切にしながら被災者・被災地に関わらせていただこうと思います。

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」〔超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです〕にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品〔菓子・果物・海苔・醤油・油など〕をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 東北地方太平洋沖地震と大津波、福島第一原子力発電所の事故から2年以上が経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教え