法然院サンガ: 267

法然院サンガからのご案内

N-0267-J

平成26年12月31日更新

平成27年 1月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 本年も押し詰まってまいりました。11月26日(水)〜30日(日)に開いた東北関東大震災の被災者に心を重ねる「第8回 悲願会」では法要、法話、報告会、音楽会、舞踊、茶会、慈悲市(バザー)、美術作品の展示、ワークショップなどに多くの皆様方のご参加をいただき、100万円以上の浄財が集まりました。現地や京都で被災者を支援している団体や被災した小学校などに送金させていただきました。心より御礼を申し上げます。誠にありがとうございました。どうぞ良い御歳をお迎え下さい。

 9月27日(土)午前11時52分に御嶽山(標高3067m)が噴火、55名以上の方々が他界される大惨事となりました。御嶽山は国内では富士山に次ぐ標高の活火山で御嶽(これぞ山)と拝まれてきた霊峰です。「頂上奥社は文武天皇の御代、大宝2(702)年に信濃国司高根道基が創建し、光仁天皇の宝亀5(744)年に信濃国司石川朝臣望足が勅命を奉じ登山し悪疫退散を祈願され、延長3(925)年に白川少将重頼登山し神殿を再建し、応保元(1161)年に後白河上皇の勅使が登山参拝された。(中略)古来登山するには麓で百日精進潔斎の修行をしてから登拝したものでありましたが、後世の天明2(1782)年に覚明行者が黒沢口登山道を、寛政4(1792)年に普寛行者が王滝口登山道をそれぞれ開き、講社を作り、軽精進潔斎で盛んに登山を奨励し、続いて一心行者、一山行者もこの跡を継ぎ、諸行者相継いで神山の尊きこと全国に広まり今日の盛大なる御嶽講社の基礎となっています。」と御嶽神社のホームページには記載されています。古くからその活動により霊山と畏れられた結果、神社が設けられ、鎮まっていて下さることが祈られ続けてきた御嶽山。今回の出来事は百日間の精進潔斎をして死も覚悟した行者だけが登られていた山が日常的に誰でもが登れる身近な山になった結果引き起こされた惨事と申すしかございません。改めて荒ぶるからこそ神社が建てられたという原点を忘れず、万物への畏敬と感謝の念を持ち続けることが肝要であると心に刻みました。富士山もいつ噴火してもおかしくないと思いますが出来るだけ鎮まっていて下さることを願っております。「南無阿弥陀佛」を唱え、不幸にも他界された方々の往生、成佛を信じたく存じます。

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間800万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。 郵便振替口座番号:01050−4−60318  加入者名:本山獅子谷法然院

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章


「新春法話『こころ豊かに生きる〜善人・悪人〜』」

 1月 1日(木・祝)

午後2時〜3時

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「新春法話『こころ豊かに生きる〜善人・悪人〜』」

 1月 2日(金)

午後2時〜3時

講師:梶田真章

参加志納

於 南書院


「朝日カルチャーセンター京都・公開講座」
『佛教で生きる』

1月7日(水)、2月4日(水)、3月4日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

        1月 7日(水) 「年中行事の意味を考える」

        2月 4日(水) 「往生と成佛」

        3月 4日(水) 「さまざまな曼荼羅について」

受講料 8,424円(3回)

於 朝日カルチャーセンター京都
(河原町通三条上ル東側、京都朝日会館8階)

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「釈 徹宗著『宗教は人を救えるのか』を読む」
第6回

 1月 8日(木)

午後1時半〜3時45分

参加料 志納

於 本坊

終章「心が不具合を起こしたら、余計なものを削いでいく」並びに特別対談「釈 徹宗×多村至恩」を題材に語り合います。ご参加いただける方はテキスト(角川SSC新書 900円)をご購入の上、事前にお読み下さい。


「東北関東大震災物故衆生月忌(がっき)追悼法要」

 1月11日(日)

午前11時

参加 志納

於 本堂

地震発生から3年10ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。 志納されたお金は福島の子どもたちの沖縄での保養プロジェクトや放射能市民測定室での甲状腺 の検診プロジェクトに取り組む「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。


「2015年・法然院サンガ・新年会」

1月12日(月・祝)

参加料 御志納

ご都合のよい時刻からご参加下さい。

準備の都合上、第4部の「新年宴会」にご参加いただける方は1月10日までに必ずご予約下さい。

第1部 午後3時 〜 3時半    「新春のお念佛」

                  本堂でご一緒に南無阿弥陀佛を唱えます。

第2部 午後3時半〜4時15分   法話「今年も専修(せんじゅ)念佛に生きる」

                  梶田真章

第3部 午後4時半〜5時45分  「遊びの玉手箱」大道芸で新春を寿ぐ

                  出演:大塚珠代さん、他

第4部 午後6時〜        「新年宴会」

                  各自、交換用のプレゼントを一品ご用意下さい。
                  (予算ご自由)

                  *差し入れ歓迎いたします。

新年宴会会費 2000円


「新春に聴く11弦ギターとチェロの響き in 法然院」

 1月13日(火)

午後7時(午後6時半開場)

於 庫裏玄関

出演


      11弦ギター :金谷幸三(クラシックギタリスト)      

      チェロ    :末永真理(日本センチュリー交響楽団チェリスト)

参加料:ご予約 2000円、当日 2500円

ご予約は090-3673-7570(小俣さん)まで


「『法華経入門』(菅野博史著・岩波新書)を読む」
第5回

 1月15日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納

(テキストをお持ちでない方は別に800円が必要です。)


「兵庫県南部地震 物故衆生追悼の集い」

 1月16日(金)

午後2時

当院では震災後、1ヶ月、3ヶ月、初盆、一周忌、
一周忌以降は毎年1月16日か17日に<追悼の集い>を開いてまいりました。

ご都合の良い時刻からご参加下さい。

第1部 午後2時       「兵庫県南部地震21回忌 物故衆生追悼法要」

                於 本堂  

                もう20年、まだ20年。
                心から追悼の気持ちを表したく存じます。

第2部 午後2時50分    「兵庫県南部地震の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

                於 鐘楼

                ご参詣の皆様方に、被災地に向けて
                一打ずつ鐘を撞いて頂きます。

第3部 午後3時15分〜4時 「追悼演奏」

                揚琴(ようきん・ヤンチン)
                オカリナ:友枝 良平

於 本坊

友枝さんには震災後、毎年、追悼演奏をお願いしてきました。

友枝さんが奏でる揚琴・オカリナの響きに、
震災でこの世から失われたいのちと、ご自身の
いのちとの共鳴・重なりを感じていただければと存じます。


「専修念佛元祖・当院開山法然上人(1133〜1212)804回忌法要」

 1月25日(日)

午前10時半

於 本堂

法然上人の804回忌に当たり、本堂にて念佛を唱え、墓地最上段の法然塔に参拝いたします。

後、粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参加いただける方は1月22日までにご一報下さい。


「第214回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 1月26日(月)

午後3時〜6時

参加志納

ご予約不要です。プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

 
第1部  午後3時 〜 3時半      おつとめ

                     本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部  午後3時半 〜 4時半     おはなし「因縁と運〜必然か偶然か〜」

                     梶田真章

第3部  午後4時45分〜午後6時    おんがく

                     出演:リピート山中さん

リピート山中さん

(シンガーソングライター)


1960年、神戸市生まれ。小学生時代聴いたグループサウンズやフォークソングに影響を受け12歳から弾き語りを始める。アマチュア〜セミプロとして活動を続けながら、1996年、桂雀三郎withまんぷくブラザーズとしてメジャーデビュー。 元祖フォークシンガー高石ともや氏に見出され、ソロシンガーとしての活動も本格化。2000年、自作の『ヨーデル食べ放題』が大ヒットし、2001年、長嶋ジャイアンツ公式応援ソングも担当する。TVレギュラー・ラジオパーソナリティー(担当番組がギャラクシー大賞受賞)を経て、現在、様々なテーマで歌を作り唄うメッセンジャーとして全国を唄い歩く。ギターを担いで飛騨山脈や富士山に登り行う山小屋コンサートや山頂ライブ。医師に同行しての僻地での往診コンサートなどをライフワークとする。また地球や心の環境、家族をテーマにした楽曲で小中学校などでの『唄う講演会』の依頼を受けることも多い。出かけて出会って感じて唄う、体験派シンガーソングライター。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

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