法然院サンガ: 275

法然院サンガからのご案内

N-0275-J

平成27年 8月31日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 朝夕は涼しくなりましたが未だ30℃を超える日もございます。残暑お見舞い申し上げます。

 本尊前の須弥壇上には7月5日から二十五輪の木槿(むくげ)を毎朝並べる日々が続きましたが、そろそろ菊に変わる候となりました。今夏も25輪×58日=1450輪以上の木槿を摘んだことになります。誠に勿体無い事であり、謝罪とともに感謝を申し上げます。

 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが、境内の環境保全には年間1000万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。雨漏りに悩まされている食堂[文殊菩薩像を安置しており、毎月の佛教書を読む集いや読書会に利用しています]の屋根の葺き替え工事を実施しています。7月17日から18日にかけての豪雨で墓地内の崖の一部が崩れたため復旧作業を余儀なくされております。ご協力いただける方は、郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。  郵便振替口座番号:01050−4−60318  加入者名:本山獅子谷法然院

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味する言葉です。漢字では僧伽(そうぎゃ)と書き、これを略したのが僧です。従って元来の僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味していました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しているのです。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせようとする阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただくことができるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく、『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い、如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が発生しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を寄り添わせる同情)の精神に基づいて、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、こだわらず、みかえりを求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、穏やかな眼差し、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章


「橋元良明著『メディアと日本人〜変わりゆく日常〜』(岩波新書)を読む」

第4回

 9月 3日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

「第4章 ネット世代のメンタリティー〜ケータイ+ネットの魅力〜」を題材に語り合います。

参加料 御志納

ご参加いただける方は事前にテキスト(821円)をご購入の上、お読み下さい。


「ヴィオロンと語りとマイムで綴る『ホタル舞う、下弦の月夜』」

 9月 5日(土)

午後7時開演
(午後6時半開場) 

   第1部  「下弦の提琴」

         ヴァイオリン:金関 環  

   第2部  「如月(きさらぎ)のホタル」

         語り:久保直子

         パントマイム:伝

参加料  前売 3000円 当日 3500円

ご予約・問合せ Fax.0798-70-7269

PCメール: HYPERLINK "mailto:naonao7269@yahoo.co.jp" o "mailto:naonao7269@yahoo.co.jp" naonao7269@yahoo.co.jp

電話090-1149-8565(藤井さん)


「『華のとき』夢の途中“吉田泰子 展”」

 9月 9日(水)〜13日(日)

午前10時〜午後4時
(最終日は午後3時まで) 

入場無料

於 講堂

 「華」の字には、六つの十と一つのはじまり。様々な節目を迎えて、ここにあることの感謝と共にまた新たなる一歩を作品に込めて開催致します。今回は、還暦から楽しむキモノをご提案しています。

 皆さまのご来場を心よりお待ちしております。吉田泰子

お問い合わせ先 Tel.080-3767-4049


「東北関東大震災物故衆生 月忌追悼法要」

 9月11日(金)

午前11時 

参加 志納

於 本堂

 地震発生から4年6ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は福島の子どもたちの沖縄での保養プロジェクトや放射能市民測定室での甲状腺の検診プロジェクトに取り組む「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。


「第34回 ちおん舎・新・染屋町寄席」

 9月11日(金)

午後7時(午後6時半開場) 

於 ちおん舎[京都市中京区衣棚通三条上ル西側
(烏丸通から西へ三筋目)

Tel.075-221-7510]

出演


               笑福亭松五   「開口一番」

               旭堂小二三   「お楽しみ」

               桂ちょうば   「皿屋敷」「除夜の雪」

参加料  ご予約 1700円  当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「第45回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾『歎異抄』を読む」

その3 第3条

 9月13日(日)

午後3時〜6時 

午後3時〜3時20分  念佛一会(いちえ)

            本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時    講話会 書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
            後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院サンガまで。

テキスト『歎異抄』(阿満利麿訳・注・解説)を購入される方は別に1000円が必要です。

 「善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや。しかるを世のひとつねにいはく、悪人なを往生す、いかにいはんや善人をやと。この条、一旦そのいはれあるににたれども、本願他力の意趣にそむけり。そのゆへは、自力作善のひとは、ひとへに他力をたのむこころのかけたるあひだ、弥陀の本願にあらず。しかれども、自力のこゝろをひるがへして、他力をたのみたてまつれば、真実報土の往生をとぐるなり。煩悩具足のわれらは、いづれの行にても生死をはなるゝことあるべからざるをあはれみたまひて、願ををこしたまふ本意、悪人成佛のためなれば、他力をたのみたてまつる悪人、もとも往生の正因なり。よて善人だにこそ往生すれ、まして悪人はと、おほせさふらひき。」 『歎異抄』第3条


「The gate is open シド・マリークラーク展」

 9月15日(火)〜20日(日)

午前10時〜午後4時 

無料

於 講堂

 9月19日(土)

午後4時〜6時

「レセプションパーティー」
サウンドインスタレーション
By Sundesh Hiko Ishida

主催 Star Poets Gallery 株式会社

http://www.star-poets.com
担当:今村仁美

as@star-poets.com 080-4339-4196


「中村 元著『往生要集(源信著)を読む』(講談社学術文庫)を読む」
第4回

 9月17日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納
(テキストをお持ちでない方は別に1000円が必要です。)

 中村 元先生の解説により『往生要集』をご一緒に読んでいます。ご参加をお待ち申し上げております。


「第5回 善気山文化塾『ひとはなぜ幸せを求めるのか』」

 9月20日(日)

午後1時半〜3時(午後1時15分開場)

於 本坊

お話 京都大学大学院医学研究科免疫ゲノム医学客員教授 本庶 佑先生

参加料  一般 1000円  大学生 500円  高校生以下 無料

ご予約は法然院サンガまで

本庶 佑(ほんじょたすく)


 1942年生。医学博士。京大医学研究科博士課程終了後、米国のカーネギー研究所、NIHで客員研究員。1974年帰国、東大医学部助手、阪大医学部教授等を経て、1984年、京大医学部教授。以降、京大遺伝子実験施設長、京大医学研究科長、医学部長に就任。2005年退官後に京大医学研究科客員教授に就任。現在、静岡県公立大学法人理事長、公益財団法人先端医療 振興財団理事長。1992年ベーリング北里賞、2000年文化功労者、2012年ロベルト・コッホ賞、2013年文化勲章、など、多数受賞。


「詩の展覧会 深井ゆうじん」

 9月21日(月)〜27日(日)

午前10時〜午後4時 

入場無料

於 講堂

自分を 信じちゃ いけないよ 疑う僕が いなくっちゃ ひとつの僕に なってしまわない ように


「第20回 桂 塩鯛 法然院 落語の宴」

 9月21日(月・祝)

午後2時(1時半開場)

於 方丈

出演


            桂 塩鯛     『八五郎坊主』『景清』

            桂 ひろば    『マジック』

            桂 慶治朗    『開口一番』

参加料  前売 2500円  当日 3000円

ご予約は法然院サンガまで


「第222回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 9月26日(土)

午後3時〜5時45分

参加 御志納

於 本坊

ご予約不要です。ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部 午後3時 〜 3時半    おつとめ

                  本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後3時半 〜 4時半   おはなし

                  「念佛・題目・真言」 梶田真章

第3部 午後4時45分〜午後6時  おんがく

                  出演 Yammy(シンガーソングライター)


「第51回 法然院 夜の森の教室」
『世界の野生動物をフィールドワークする』
〜氷河から熱帯雨林、ヒマラヤから海中まで〜

 9月30日(水)

午後7時〜9時
(午後6時半開場) 

お話:京都大学野生動物研究センター教授センター長 幸島司郎 先生

於 本坊

参加料  一般 1000円、高校生以下 無料

定員 80名

ご予約は法然院サンガまで

幸島司郎
(こうしましろう)


 1955年、名古屋市に生まれる。1974〜1985年、京都大学理学部入学と同時に山岳部に入部。山登りに精を出し過ぎたためか、学部6年、大学院5年(動物学教室)の長い学生生活を送ることになる。1985〜1989年、日本学術振興会奨励研究員及び特別研究員。1989〜1990年、無職時代(自称フリーサイエンティスト)。立山やアマゾンへ出稼ぎに行って凌いだ。1990〜2008年、東京工業大学理学部助教授、後に大学院生命理工学研究科准教授。2008年から現職。専門は動物行動学、生態学、雪氷生物学。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

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E-mail: Byakurenja@aol.com