法然院サンガ: 289

法然院サンガからのご案内

N-0289-J

平成28年10月31日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 朝は10℃以下に冷え込む日もあり、黄色い石蕗(つわぶき)が中庭に彩りを添え、千両の赤い実が境内で目立つ晩秋となりました。梢の葉が少し色づき始め、今年も楓の紅葉の盛りは11月下旬になりそうです。皆様方には、いかがお過ごしでいらっしゃいますか、お伺い申し上げます。下記の通り御参詣をお待ち申し上げております。


 11月25日(金)〜27日(日)に東北関東大震災の被災者支援のための「第12回 悲願会 悲願に生きる菩薩行の実践〜一切衆生の成佛を信じ、被災者の悲しみに心を重ね、被災地の復興に関わる決意を表し、各々が今後の生き方や社会のしくみ作りについて考える3日間〜」を開きます。当日の会場準備、受付、会場整理などについてお手伝いいただける方は法然院サンガまでご連絡下さい。ご参加をお待ち申し上げております。


 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが境内の環境保全には年間1000万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。今年は食堂(文殊菩薩像を安置し、毎月の佛教書を読む集いや読書会に利用しています)の屋根の葺き替え工事、7月17日〜18日の集中豪雨で崩落した墓地の崖の修復工事、白砂壇西側と経蔵西側の竹垣修復工事などを行いました。ご協力いただける方は郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。郵便振替口座番号:01050−4−60318 加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しています。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施(法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える))に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                法然院  梶田真章


「秋季 伽藍内特別公開」

11月 1日(火)〜 7日(月)

午前9時〜午後4時

主催 京都古文化保存協会

文化財保存協力料:一般 800円、中高校生 400円

 本堂内でのご参拝、方丈の重要文化財の襖絵(狩野光信筆とされてまいりましたが、近年は狩野孝信筆との説が有力になっています)、堂本印象筆の襖絵、方丈庭園、大書院の龍の襖絵などをご鑑賞下さい。随時、法話もいたしております。法話の時刻は毎日変わります。ご聴講ご希望の方は当日の朝に時刻をお問い合わせ下さい。


「第16回 富永成風 展 『祈り』」

11月 1日(火)〜 7日(月)

午前10時〜午後4時

鑑賞 無料

於 南書院

朝の光のなかで 目覚める

一歩一歩 踏みしめる 大地

それは・・・

すべて

祈り・・・

合掌

日本画家 富永成風


 1942年、京都に生まれる。1971年、林大功塾独立。2008年、町田大宣塾入塾。2014年、日美展文部科学大臣賞。公社法人日本南画院特選。2015年、日本南画院作家賞。2016年、日本南画院楽土賞。

所属


公益社団法人 日本南画院 同人
京都日本画家協会・蒼林社

〒601−1121 京都市左京区静市静原町732

Tel.075-741-3338 seifu@seifu-japan.com


「2016秋 ふろ研講座『知っておきたい身につけたい、礼法』」

11月 9日(水)

午後1時半〜3時半

於 本坊

講師:安藤直美さん

装道:安藤直美(礼法きもの学院 学院長)

講座内容


☆訪問時の心がまえ 伺う前・当日・伺った後・持参する品・渡し方・御礼について。

          実技として、挨拶の仕方、ふろしきの扱い、渡し方。

☆お茶のいただき方とお座布団について。

募集:15名

受講料:1800円(当日申し受けます)

お問い合わせ・お申し込み:Tel.075-432-2722 Fax.075-432-3832

E-mail:rsj57767@nifty.com

URL HYPERLINK "http://homepage3.nifty.com/furoshiki/" http://homepage3.nifty.com/furoshiki/


「東北関東大震災 物故衆生 月忌追悼法要」

11月11日(金)

午前11時

参加 御志納

於 本堂

 地震発生から5年8ヶ月。追悼や被災者に心を寄せるお気持ちを何らかの形で表現されたい方は お集まり下さい。志納されたお金は「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。

                                        合掌


「第41回 ちおん舎・新・染屋町寄席」

11月11日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎

京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側

Tel.075-221-7510

出演


対談

桂 塩鯛 × 桂ちょうば


桂 塩鯛  「お楽しみ」1席

桂ちょうば 「お楽しみ」2席

参加料:ご予約 1700円、当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「クメール伝統織物研究所(IKTT)展示会」

11月13日(日)

午前11時〜午後 4時

於 本坊

 IKTTの活動はカンボジアの内戦の中で途絶えかけていた伝統織物の復興を課題に1995年に始まりました。2000年からは拠点をシエムリアプに移し、若い世代への伝承を行っています。

http://ikttjapan.blogspot.jp/


「森本喜久男IKTT所長による報告会」
『シエムリアップ 現地からの報告2016』

11月13日(日)

午後1時

於 本坊

 今回スペシャルゲストとして、写真集『いのちの樹 The Tree of Life - IKTT 森本喜久男 カンボジア 伝統織物の世界』を出版されたフォトグラファーの内藤順司さんも参加されます。


「詩の展覧会 深井ゆうじん」

11月15日(火)〜20日(日)

午前10時〜午後4時

入場無料

於 講堂

移ろいに 空しさだって あるんですよね

切なさだって あるんですよね

抗いに 空しさだって あるんですよね

切なさだって あるんですよね

生きてりゃ 日日に あるんですよね


「朝日カルチャーセンター京都公開講座 佛教で生きる」

11月16日(水)、12月7日(水)

午前10時半〜正午

講師:梶田真章

11月16日(水) 「即身成佛について」 

12月 7日(水) 「念佛の種類について」

於 朝日カルチャーセンター京都

(河原町通三条上ル東側 京都朝日会館8階)

受講料 有料

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)へ

インターネット予約 http://www.asahi-culture.co.jp


「宇内透有己展覧会」

11月17日(木)〜23日(水・祝)

午前10時〜午後4時

鑑賞無料

於 南書院

*小さなやきものの展示会です。

*11月19日(土)は、作家不在となります。


「魚川祐司著『仏教思想のゼロポイント〜悟りとは何か〜』(*)を読む」
第6回

(*)新潮社

11月17日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納

(テキストをお持ちでない方は別に1600円が必要です。)


「朝日カルチャーセンター京都教室 公開講座」
『紅葉の法然院で聴く ありのままに生きる』

11月22日(火)

午前10時半〜午後1時

講師:梶田真章

参加料 5076円〔昼食代を含みます〕

於 本坊

お申し込みは朝日カルチャーセンター京都教室まで

(Tel.075-231-9693)


「第236回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

11月26日(土)

午後3時〜5時45分

参加 御志納

於 本坊

ご予約不要です。ご都合のよい時刻からご参加下さい。

第1部 午後3時  〜 3時半  おつとめ   本堂でご一緒にお経を唱えます。

第2部 午後3時半 〜 4時半  おはなし   「天台宗の僧の言葉で学ぶ佛教」

                         梶田真章

第3部 午後4時45分〜5時半  おんがく   出演:馬頭琴:アマルトブシンさん

アマルトブシン


 1967年、モンゴル国アルハンガイ県生まれ。1995年4月、モンゴル国文化省認定の馬頭琴プロ演奏家として本格的に活動開始。1996年7月、モンゴル国全国音楽大会で特別賞受賞。1997年2月、NHK BS放送「厳冬のモンゴル高原」で、その音楽活動と遊牧生活の様子を紹介される。またモンゴル関連のNHKスペシャルにおいては、テーマ曲中の馬頭琴演奏を担当。その後は度々来日され、馬頭琴演奏の第一人者としてモンゴルと日本の友好に尽力されている。


「藤田孝典著『貧困世代〜社会の監獄に閉じ込められた若者たち〜』を読む」
第3回

12月 1日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

 「第4章 住めない悲劇〜貧困世代の抱える住宅問題〜」「第5章 社会構造を変えられなければ、貧困世代は決して救われない」「おわりに」を題材に語り合います。ご参加いただける方はテキスト(820円)をご購入の上、事前にお読み下さい。昨年20万部を超えるベストセラーとなった「下流老人」の著者が今度は若者の貧困について書かれました。

藤田孝典


 社会福祉士。NPO法人ほっとプラス代表理事。聖学院大学人間福祉学部客員准教授。反貧困ネットワーク埼玉代表。


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

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