法然院サンガ: 293

法然院サンガからのご案内

N-0293-J

平成29年 3月 1日更新

法然院サンガ

 南無阿弥陀佛。

 墓地の南側では白梅と紅梅が盛りを迎えております。今年ももう二ヶ月が過ぎ、早くも3月ですね。境内では椿の花が少しずつ増えてゆく季節です。杉花粉の飛散が盛んになってきているようです。余寒お見舞い申し上げます。合わせて花粉症の皆様方には心よりお見舞いを申し上げます。

 玄関東側の塀が老朽化して傾きましたので修復させていただいておりましたが2月20日に完了いたしました。三寒四温。寒暖の差が激しい日々がまだまだ続きますので、どうぞご自愛下さい。

 法然院森のセンター「共生き堂」を拠点に環境学習活動を続けてまいりました市民グループ、フィールドソサイエティー(久山喜久雄代表)が、環境保全に貢献する活動を実践する市民や事業者を顕彰する平成28年度(第14回)京都環境賞を受賞されました。更にフィールドソサイエティーは公益財団法人日本自然保護協会が毎年決定される「平成28年度日本自然保護大賞教育普及部門」を合わせて受賞されましたので御報告申し上げます。今後とも法然院森のセンターを拠点とする環境学習活動にご理解と御協力を賜わりますよう何卒宜しくお願い申し上げます。

 お出ましにくい季節ですが、下記の通り御参詣をお待ち申し上げております。


 御本尊に供えられた菓子や果物のお下がりを貧困家庭におすそ分けする「お寺おやつクラブ」(超宗派佛教徒によるインターネット寺院『虚空山彼岸寺』の活動の一環として始まった取り組みです)にも協力しておりますので、御家庭で余っている食品(菓子・果物・海苔・醤油・油など)をお届け下されば有効に活用させていただきます。ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

 当院の伽藍の維持は檀信徒からの布施によってなされておりますが境内の環境保全には年間1000万円以上かかりますので広く御寄付を募っております。ご協力いただける方は郵便振替用紙の通信欄に「寄付」とご記入いただき、お払い込み下さい。何卒宜しくお願い申し上げます。郵便振替口座番号:01050−4−60318 加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)

 東北地方太平洋沖地震と大津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年半以上経ちますが、まだ大震災後ではなく大震災真只中の日本です。原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の最も基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しています。800年前に法然上人(1133〜1212)は「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界(浄土)である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しておりますが、お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施(法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える))に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。

 社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。本年も心の潤いと糧の補給にお立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                                合掌

                                法然院  梶田真章


「小出遥子著『教えて、お坊さん!「さとり」ってなんですか』(*)を読む」
第3回

(*)角川書店

 3月 2日(木)

午後1時半〜3時45分

 「第5章 死では終わらない物語を生きること〜釈 徹宗さん(如来寺住職、相愛大学教授)〜」と、 「第6章 『ほんとうのいのち』に従って生きること〜大峯 顯さん(専立寺前住職、大阪大学名誉教授)〜」を題材に語り合います。

ご参加いただける方はテキスト(1512円)をご購入の上、事前にお読み下さい。

32歳の佛教ファンの女性と6名の僧との対話を纏めた本です。

「さとり」を題材に自由に語り合いましょう。


「第54回 法然院 夜の森の教室」
『ゴリラは戦わない』

 3月 3日(金)

午後7時〜9時(午後6時半開場) 

於 食堂

お話:京都大学総長 山極壽一先生

参加料  一般 1000円、校生以下 無料

定員 80名

ご予約は法然院サンガまで


「第51回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『歎異抄』を読む その9

第10章

 3月 5日(日)

午後3時〜6時

午後3時〜3時20分    念佛一会(いちえ)

              本堂にて念佛を唱えます。

午後3時半〜6時      講話会

              書院にて阿満利麿先生のお話をお聴きし、
              後半は対話によって深めます。

参加料 1000円(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、E-mailにて法然院まで。

テキスト『歎異抄』(阿満利麿訳・注・解説)を購入される方は別に1000円が必要です。

 今回は「念佛には、無義をもて義とす。不可称・不可説・不可思議のゆへにと、おほせさふらひき・・・。」で知られる第10章について語られます。

 御参加をお待ち申し上げております。


「第30回 お寺で楽しく考古学『継体大王の謎』」

 3月 8日(水)

午後7時〜9時

於 本坊

お話:佐古和枝(考古学者・関西外国語大学教授)

参加料  1000円 [ご予約は法然院サンガまで]

佐古和枝


 鳥取県米子市生まれ。同志社大学大学院修士課程修了。考古学専攻。考古学の成果を広く一般に伝えるために研究・執筆の傍ら市民講座やイベントを企画・主催。破壊の危機に瀕した鳥取県妻木晩田遺跡の保存運動に取り組み、各地で開かれるシンポジウムに参加、韓国の遺跡ツアーのコーディネートなど東奔西走の活動を続けている。著書は「ようこそ考古学の世界へ」「考古学はたのしい全3巻」等。


「第43回 ちおん舎・新・染屋町寄席」

 3月10日(金)

午後7時(午後6時半開場)

於 ちおん舎・京都市中京区衣棚通(烏丸通から西へ三筋目)三条上ル西側

Tel.075-221-7510]

出演


            桂 ちょうば  「お楽しみ」2席

            月亭方正    「お楽しみ」2席

参加料  ご予約 1700円  当日 2000円

お問い合わせ・ご予約は法然院サンガまで


「東北関東大震災 物故衆生 7回忌 追悼法要」

 3月11日(土)

午前10時半

参加 志納

於 本堂

午前11時15分       「東北関東大震災の被災地に向けて追悼と希望の鐘を鳴らす」

                 参加 志納

                 於 鐘楼

                 ご参詣の皆様方に一打ずつ鐘を撞いていただきます。

午後11時45分〜午後0時半 「追悼演奏」 能管:野中久美子

                      筑前琵琶:片山旭星

午後0時半〜          粗餐呈上いたします。

 地震発生から6年。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり下さい。志納されたお金は「未来の福島こども基金」へ寄付させていただきます。

 上記の行事にご参加の方々には粗餐を呈上いたしますので、準備の都合上、ご参加いただける方は3月8日までに法然院サンガまでお申し込み下さい。
                                     合掌


「第6回 善気山文化塾『学びのかたち』」

 3月11日(土)

午後1時半〜3時(午後1時開場)

於 本坊

お話:京都市立芸術大学学長、臨床哲学者 鷲田清一先生

参加料 一般:1000円 大学生:500円 高校生以下:無料

定員 80名

ご予約の方で満席の場合、当日はご参加を御断りすることがございます。

ご予約は法然院サンガまで


「福島県の今を考え、語り合う集い」

 3月11日(土)

午後3時半〜5時

 皆様方は福島県の現状をどのようにお考えでしょうか。大地震、大津波、福島第一原子力発電所の事故から6年、それぞれの認識を率直に語り合いましょう。


「善導大師(613〜681)1337回忌法要」

 3月14日(火)

午前11時

 中国浄土教の大成者で、法然上人が「偏(ひとえ)に善導一師に依る」と仰がれた善導大師のご命日に当たり、法要を厳修いたします。粗餐呈上いたします。

準備の都合上、ご参詣いただける方は、
3月11日までに電話、ファックス、E-mailでお申し込み下さい。


「碧海寿広(おうみとしひろ)著『入門 近代仏教思想』(*)を読む」

第3回

(*)ちくま新書

 3月16日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 志納(テキストをお持ちでない方は別に900円が必要です。)


法話「なぜ佛教には様々な宗派があるのか」

 3月19日(日)

午後1時半〜3時

講師 梶田真章

参加料 御志納

於 本坊


「仏教市民公開講座『専修念佛を生きる』」

 3月24日(金)

午後7時〜9時

講師 梶田真章

参加無料

於 真宗大谷派岡崎別院
(丸太町通の岡崎道と東天王町の間。岡崎神社の西隣)


「第17回おち椿の会」
山口巌検校生誕150年、没後80年
〜山口巌検校作品集〜

 3月25日(土)

午後4時半(午後4時開場)

曲目


鉄輪(かなわ)、邯鄲(かんたん)、おちや乳母、鏡餅、面影

子供のための楽しいお箏体験教室

箏:香田律子、三絃・柳川三味線:堀 志津子、三絃・胡弓:菊央雄司、

箏・三絃:福田恭子、箏・柳川三味線:伊藤志野

解説:久保田敏子〔京都市立芸術大学名誉教授〕

参加料 御予約:2500円 当日:3000円 学生:2000円

小中高生:無料

未就学児は不可

ご予約は法然院サンガまで


「第240回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 3月26日(日)

午後3時〜5時45分

参加 御志納

於 本坊

ご予約不要です。

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時   〜3時半   おつとめ

                  本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。

第2部 午後3時半  〜4時半   おはなし

                  「中国浄土教の僧の言葉で学ぶ佛教」

                  梶田真章

第3部 午後4時45分〜5時45分 落語会

                  出演 桂 鯛蔵さん(塩鯛師匠の二番弟子)


「朝日カルチャーセンター京都」
公開講座 椿の法然院で聴く
『苦しみと共に生きる』」

 3月28日(火)

午前10時半〜午後1時

講師:梶田真章

精進料理の昼食付

参加料 5292円

お申し込みは、朝日カルチャーセンター京都(Tel.075-231-9693)まで


「春季 伽藍内特別公開」

 4月 1日(土)〜 7日(金)

午前9時半〜午後4時

文化財保存協力料 500円

 方丈の重要文化財の襖絵、大書院の龍の襖絵、中庭の三銘椿〔花笠椿・貴(あて)椿・五色散椿〕などをご鑑賞下さい。随時、法話もいたしております。聴講ご希望の方は当日の朝に法話開始の時刻を電話でお問い合わせ下さい。                     合掌


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689   Fax. 075-752-1083
E-mail:Byakurenja@aol.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://www4.ocn.ne.jp/~moricent/


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お問い合わせ

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