法然院サンガ: 382

法然院サンガからのご案内

N-0382-J

2024年 8月 3日更新

法然院サンガ

法然院サンガからの御案内と御寄付のお願い

南無阿弥陀佛。

 京都市では昨日まで最高気温が35℃を超える猛暑日が9日間続いています。お見舞い申し上げます。廬山白蓮は13輪咲きました。本尊前の須弥壇(直壇)上には毎朝25輪のムクゲ(木槿)を並べています。新型コロナウイルスの感染が再拡大して身近にも感染者が増え、第11波の様相です。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。ロシアのウクライナ侵攻開始から2年5ケ月余り経ちましたが戦火は収まらず、昨年10月7日のハマスとパレスチナ過激派組織によるイスラエル領土のガザ地区への武力侵攻に対するイスラエルの報復攻撃によりパレスチナのガザ地区の市民が虐殺され続けています。お釈迦さまの教え、「愛は地球を救わない。自己愛が他者との争いの原因、国民の絆や愛国心が戦争の原因」を改めて実感する日々です。ウクライナやパレスチナに限らず、戦争・紛争により図らずも命を落とす方、食糧不足により飢餓に苦しまれる方が数多く、心痛みます。

 私は人材(人財)という言葉が嫌いです。「人や社会の役に立たなければ人として認めない」という意味が込められていると感じるからです。人は人材たらんと精進努力することで充実感を味わったり、人に高評価されることで喜びを感じますが、逆に人材足り得ないと評価されて悩み、悲しみ、苦しむ生き物です。人材足り得ない時には、何者でもない自分に戻る時間と場所、ただ人として生きているだけで有り難いと感じられる居場所が求められます。その居場所の一つが寺院であれば良いのですが…。人材として頑張ったり、人に戻って安らいだり。居場所が幾つかあると人生のバランスが取れるのではないかと思います。

 このような状況ですが、引き続き「法然院 災害対策基金(一口1万円で目標は1億円)を積み立てております。現在まで賜わりました御寄付は約3980万円となっております。誠に有り難く存じております。受入口座は下記の通りです。引き続き宜しくお願い申し上げます。既にお納めいただいた方はどうぞご放念下さい。合掌

  京都銀行  銀閣寺支店  普通預金  口座番号:0436184 
  口座名義:宗教法人 法然院

 御本尊に供えられた菓子や果物を困窮家庭におすそ分けする「おてらおやつクラブ」にも協力しておりますので御家庭で余っている食品〔菓子・果物・米・海苔・醤油・油など〕をお届け下されば活用させていただきます。皆様がお届け下さった食品は、これまでの10年6ヶ月間で困窮家庭や困窮家庭を支援されている団体に364回、送らせていただきました。ありがとうございます。

 2011年3月11日午後2時46分に発生した東北地方から関東地方の太平洋沖を震源域とするマグニチュード9.0の地震と津波による東日本大震災により他界された方々、更には犬・猫・水族館の魚など、ヒト以外の動植物を含む一切衆生の成佛を信じるために地震の翌日から「東北関東大震災物故衆生之霊」の位牌を安置して念佛を唱え、毎月11日には追悼法要を厳修しております。2011年5月1日〜7日に勤めた第1回「悲願会」から、昨年11月27日〜29日に勤めた第26回「悲願会」まで被災者に心を重ね被災地の復興に関わる決意を表す「悲願会」(法要、コンサート、茶席、バザー、美術作品の展示、対話の時間等)を開きました。発災から12年を経ても被災地(特に福島県浜通り)の復興は未だ道半ばにも届かず、大震災後ではなく未だ大震災真只中の日本です。

 原子力発電は、たとえ発電所における事故がなくとも、ウラン採掘によりオーストラリアの先住民の居住地など鉱山周辺の大地を汚染し、発電所で働く作業員の方々に放射線による被曝を日常的に強い、膨大な時間に亘って廃棄できない放射能汚染物質を管理し続けなければならないという、人類を含め、地球上の生き物とは共存できない事業です。私は、福島第一原子力発電所の事故以降、原子力発電所の無かった日本に戻ることに明日への希望を見出したいと思います。

 サンガはサンスクリットで共同体を意味し、漢訳では僧伽(そうぎゃ)、略が僧です。従って僧は出家者個人を表す言葉ではなく、佛教を信じ、実践する人々の集いを意味しました。ブッダ・佛(真理に目覚めた人)、ダルマ・法(真理・教え)、サンガ・僧の三宝を敬うことが佛教者の基本的な態度として定められておりますが、僧を敬うとは仲間を大切にすることを意味しています。

 800年前に法然上人(1133〜1212)は、「どんな人間でも『南無阿弥陀佛』と唱えれば、一切の生きとし生けるものを佛に成らせる阿弥陀佛の本願の力(他力)によって阿弥陀佛が建立した清らかな世界〔浄土〕である極楽に往生(往き生まれること)し、阿弥陀佛のお導きによって悟らせていただけるから、『南無阿弥陀佛』と唱えて生きよ。」と教えられました。信心を定めて『南無阿弥陀佛』と唱えるのではなく『南無阿弥陀佛』と唱えていると信心が定まってゆくのです。法然上人の佛教では『南無阿弥陀佛』を唱えながら、この世で何を願い如何に実践して生きてゆくのかは個々の意思に任されています。

 新型コロナウイルスの感染拡大により他の出来事についての情報に接する機会が減っておりますが、世界では出口の無い戦い、痛ましい事件が続き、日本では未曾有の震災が継続しております。お釈迦さまが説かれた縁起(生かされて生きている)という真理を実感し、心に余裕のあるときには慈悲(生きとし生けるものに対する分け隔ての無い大いなる友愛と心を重ねる同情)の精神に基づき、他人ではなく仲間とともに生きる社会であるという意識を持って、拘らず、返礼を求めず、生かされていることの感謝の表現として、出来るときに、出来る対象に、出来るかたちで、布施<法施(佛教を説く)・財施(金品を差し出す)・無財施(柔和な顔、身体を他者のために使う等)・無畏施(安心を与える)>に代表される菩薩行を実践することを理想としつつ、煩悩にまみれ、善悪ではなく損得ばかり考えて生きている自己中心的な己の現実を見つめながら、法然院という場をお預かりし、信心の確立、学び、安らぎ、出会いの場として皆様方と集い、少しでも心豊かに暮らせる社会となりますよう、法然上人の教えの現代的意義を説いてまいりたく存じます。社会的役割を担って生きることが現代における生きがいとなっておりますが、寺は参っていただく処ではなく、会社では肩書があり、家に帰られても家での役割に押し潰されそうな時に、肩書や役割を外して帰って来ていただき、慈悲に溢れる佛と向き合い、楽になっていただく処です。

 心の潤いと糧の補給に体調に留意されつつ、お立ち寄り下さい、「阿弥陀さん、ただいま!」と。

                               合掌

                          法然院  梶田真章


「法話」
『お盆のこころ』
〜佛教と先祖教〜

 8月11日(日)

午後1時半〜3時 

講師:梶田真章

参加料 御志納

於 本坊


「東北関東大震災物故衆生月忌 並びに 盂蘭盆追悼法要」 

 8月11日(日) 

午後3時半 

参加料 御志納

於 本堂

 地震発生から13年5ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり 下さい。志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「梶山雄一著『菩薩ということ』(*)を読む」
第2回

(*)法蔵館文庫

 8月22日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納
(テキストをお持ちでない方は別に1100円が必要です。


「地蔵盆(じぞうぼん) おつとめ」
おやつ・福引・大道芸

 8月24日(土)

午後2時〜4時 

参加料 御志納

於 本坊

 佛・菩薩にはそれぞれの縁日(有縁日)があり、薬師如来は8日、阿弥陀如来は15日、観音菩薩は18日、大日如来・不動尊は28日とされています。

 地蔵菩薩の縁日は24日で特に8月(旧暦では7月)24日を地蔵盆と称し、年中行事の一つとして地蔵菩薩を讃え、感謝する法要を厳修します。

 参詣者が輪になって大きな数珠を回しながら『南無地蔵大菩薩』と唱え、お地蔵さまの徳を讃えます。お子さま連れで多数ご参詣下さい。勿論、大人の方のみのご参詣も歓迎いたします。

 法要終了後は、おやつ呈上・福引に続き、大阪から「遊びの玉手箱」の皆様をお迎えし、大道芸をお楽しみいただきます。

 準備の都合上、ご参加いただける方は8月20日までに法然院サンガへお申込み下さい。

地蔵菩薩
(梵語クシティガルバ)


 釈尊の入滅後、弥勒(みろく)佛の出生するまでの間、無佛の世界に住して六道の衆生を教化・救済するという菩薩。

 像は、胎蔵界曼荼羅地蔵院の主尊は菩薩形に表されるが、一般には左手に宝珠、右手に錫杖(しゃくじょう)を持つ比丘(びく)形で表される。中国では唐代、日本では平安時代より盛んに信仰される。


「第329回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 8月26日(月)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時〜3時半


    おつとめ  本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部 3時半〜4時半


    おはなし  「阿弥陀佛の物語を聞く その5」 梶田真章


第3部 午後4時45分〜5時45分


    怪談「新選組異聞 あかずの井戸」 

    出演 まつむら眞弓さん(東映の俳優)

「♪京の 京の 大佛っぁんは 天火で焼ぁけてなァ〜」


 美弥古屋の奥庭に、夜ごとあの「わらべうた」が木霊(こだま)するんどす。

 今夏も、 まつむら眞弓さんによるオリジナル怪談朗読劇をお聞き下さい。


「第79回 善気山専修(せんじゅ)念佛塾」
『選択本願念佛集』より

 9月 1日(日)

午後3時〜6時 

午後3時〜3時20分


           念佛一会(いちえ)  本堂にて念佛を唱えます。


午後3時半〜6時


           講話会  講師:梶田真章

           後半は対話によって深めます。

参加料 1000円
(当日、お納め下さい。)

お申し込み:電話、e-mailにて法然院サンガまで


「佐藤 優・本村凌二著『宗教と不条理』(*)を読む」
第3回

(*)幻冬舎新書

 9月 5日(木)

午後1時半〜3時45分 

於 本坊

 第三部『“一神教なるもの”の危うさ』、第四部『西洋近代主義と日本』を題材に語り合います。

 テキストを事前にお読み下さい。

参加料 御志納
(テキストをお持ちでない方は別に1000円が必要です。)


「廣布薩(こうふさつ)」 

 9月10日(火)

午前10時 

粗餐呈上いたします。

午後0時半頃終了

参加料 御志納

 本年も「廣布薩」(佛教者が定期的に集まって戒行精進を誓う法会)を厳修いたします。御随喜、御参詣、ご結縁下さる方は9月5日(木)までに葉書、電話、メール、ファックスでお申し込み下さい。

布薩
(梵語ポサーダ)


 佛教教団で出家僧侶が半月ごとに集まって戒律の条文を読みあげ、互いに自己の罪過を懺悔する儀式。一年に一度行うのを大布薩あるいは廣布薩という。在家信者では毎月六斎日に八斎戒を守ることをいう。


「東北関東大震災 物故衆生月忌追悼法要」

 9月11日(水)

午前11時

参加料 御志納

 地震発生から13年6ヶ月。追悼や復興への決意を何らかの形で表現されたい方はお集まり 下さい。

 志納されたお金は「いわき放射能市民測定室たらちね」へ寄付いたします。


「第29回 桂 塩鯛 法然院 落語の宴」

 9月16日(月・祝)

午後2時(1時半開場) 

於 方丈

出演


       桂 塩鯛    『ちりとてちん』『へっつい幽霊』

       桂 二乗    『写真の仇討』

       桂 天吾    『普請ほめ』

参加料:前売 3000円、当日 3500円

ご予約


 平日の午前10時〜午後6時に、米朝事務所(Tel.06-6365-8281)または 法然院サンガまで


「梶山雄一著『菩薩ということ』(*)を読む」
第3回

(*)法蔵館文庫

 9月19日(木)

午後1時半〜3時45分

於 本坊

講師:梶田真章

参加料 御志納
(テキストをお持ちでない方は別に1100円が必要です。)


「第330回 善気山念佛会(ぜんきさんねんぶつえ)」

 9月26日(木)

午後3時〜5時45分 

参加料 御志納

於 本坊

プログラムの一部へのご参加も歓迎いたします。

第1部 午後3時〜3時半  


    おつとめ  本堂でご一緒にお経と念佛を唱えます。


第2部 3時半〜4時半


    おはなし  「阿弥陀佛の物語を聞く その6」 梶田真章


第3部 午後4時45分〜5時45分


    おんがく  ヴォーカル:Yammy(シンガーソングライター)他


2024年の主な行事予定


 2月15日     「涅槃会」

 3月14日     「善導大師忌」

 4月 1日〜 7日 「春季伽藍内特別公開」

 4月 8日     「灌佛会(花まつり)」

 4月29日     「一日授戒会」

 6月25日     「中興第1世 萬無和尚忌」

 7月25日     「放生会(ほうじょうえ)」

 8月24日     「地蔵盆」

 9月10日     「廣布薩(こうふさつ)」

11月10日     「中興第2世 忍澂和尚忌」

11月18日〜24日 「秋季伽藍内特別公開」

12月 8日     「成道会」

12月31日     「除夜会」

*毎月26日     「善気山念佛会」(12月を除く)


特に記載のない限り、会場は法然院です。

ご予約は24時間、電話、FAX、E-mailにて承ります。

2024年 8月 3日

〒606-8422 京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地 法然院 内
法然院サンガ

Tel. 090-1899-3689
Fax. 075-752-1083
E-mail:byakurenja25@docomo.ne.jp
または
E-mail:byakurenja1212@gmail.com
法然院のホームページ http://www.honen-in.jp/
法然院森のセンターのホームページ http://fieldsociety.la.coocan.jp/


郵便振替口座

口座記号番号:01050ー4ー60318

加入者名:本山獅子谷法然院(ほんざんししがたにほうねんいん)


ゆうちょ銀行 一〇九(イチゼロキュウ)店

当座預金 口座番号:0060318

名義:本山獅子谷法然院


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お問い合わせ

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